YAMAHA FG-1500 / Breedlove SC-20(その2)

もう1台のギターが Beedlove である。

Breedlove SC-20 (2000年製)

Breedlove-1.jpg

アコースティック・ギターの発祥の地はアメリカである、と思う。Martin、Gibson などの老舗ブランドもアメリカである。アメリカに駐在中、どうしても本場アメリカでギターを買いたかった。それまではYAMAHA FG-1500と、大学の後輩から無理やり5000円で譲り受けたGRECO(日本製)のギターだけだった。大学ではブルーグラスという音楽もやっていてバンジョーも弾いたので、ギターよりも先にバンジョーを買っていたっけなぁ。ギターを弾き始めてから30年、もういいかげん自分でちゃんとしたギターを買ってもいいんじゃないかという思いがあった。

直前までTaylorの同じ価格帯のものを買おうと決めていて、最後にもう1店だけ見てみようと思って立ち寄ったギター屋でこれを弾いて、5分後にはクレジット・カードを出していた。それほど衝撃を受けた。当時のBreedloveのラインナップの中で最も安い機種、それでも当時の価格で$2000した。ギターの価格は、量産品か手工品か、使われている木材の価格の他に、インレイ(日本語でいうところの螺鈿ですな)の装飾によっても大きく変わる。このギターは、ほとんどスッピンですな。申し訳程度にしかない、サウンド・ホール周囲のインレイ、指板のポジション・マークもただのポチッでしかない。鏡のようにツヤツヤした塗装で、木目がとてもきれいだ。

Breedlove-2.jpg

これも完全ハンドメードのギターで、作者は創始者でもあるSteve Henderson氏。買ってすぐに、車で4時間もかかる工房まで訪ねた。小さな工場で、家族、身内だけで作ってるってかんじだった。今はずいぶんと大きな会社になって、機械で作る安価なラインナップまで揃えている。このギターを作ったSteveさんも、2000年にはBreedloveを売却してしまい、今では家具を作っている。ちょっと残念。

Breedlove-5.jpg

Breedloveとは、もう一人の創始者のLarry Breedoloveさんの名前です。ちなみに、このLarryさんの兄弟のKimさんがインレイの名人なんだけど。そのBをあしらったシンプルなインレイ。

Breedlove-7.jpg

トップ材は、北米産のシトカ・スプルース(Sitka Spruce、マツ科トウヒ属)、サイド/バック材はオレゴン産マートルウッド(Myrtlewood)である。マートルウッドは月桂樹の仲間のようだ。この木も非常に貴重なもので、オレゴンからカリフォルニアの海岸地域、あとはイスラエルにしか自生していないそうだ。聖書にもこのマートルウッドがでてくるそうだが、読んだことない。もう1台のYAMAHA FG-1500と比べてもスッピン加減がわかるというもの。

Breedlove-4.jpg

ラインナップで最も安い機種なんだけど、上位機種と同じ作りになっている。これは、ピンレス・ブリッジといって、ピンを使用しないブリッジ。Breedloveの信条として、極力弦を曲げないようにすることで、音の鳴りを妨げないようにしているんだそうだ。ヘッド部分の弦も曲げないようにストレートな配置にしたため、特異のヘッド形状になっている。

Breedlove-6.jpg

裏から見ると、3弦と4弦の糸巻きがこんなにくっついている。お、映りこんでる~
こだわりは随所に見られ、ボディの鳴りをよくするために極力薄くした塗装、ブリッジの浮き上がりを防ぎ、サステインを良くするために採用されたJLDというブリッジ・トラスなど、見えない部分にもすさまじいコダワリがちりばめられている。

音はといえば、なんといっても最大の特長がサステイン(音の伸び)である。ものすごく長い時間なり続ける。特に4、5、6弦の伸びはまるでピアノのようだ。音質は柔らかい。きらびやかな音ではないね。ここが好みの分かれるところかな。

ものすごくマニアックな問題点としては、3弦のチューニング(調音)がシビアであること。ボディがわたしの体格に比べると小振りであるため、なかなか最適のポジションがとれないこと、くらいかな。

この人が使ったことによって一躍そのブランドを世界に知らしめたエド・ガーハード(Ed Gerhard)。
その代表曲がThe Water Is Wide(YouTube) ただし、このギターはサイド/バック材がハカランダである。やっぱりマートルウッドとは全然音色が違う。

いずれ Yamaha FG-1500 との音色を比較してみようかな。
スポンサーサイト

Comment

非公開コメント

プロフィール

tomiohoriguchi

Author:tomiohoriguchi
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード